てきとう

てきとう

Code Vein感想

いわゆる「ソウルライク」な戦闘にアニメ絵の皮をかぶせてどこかで見たようなストーリーを塗りたくった何か。

いいゲームなのは間違いないが、面白いかというとそうとも言い切れない微妙なところ。

良いところ

キャラク

最高。

てきとうにやっても良い出来になります。あと身長が変えられて、イベントのモーションが破綻してないのすごい。

戦闘操作

フィードバックもしっかりあるし、基本良いのでは。遊んでいてのストレスは少ないです。

味方

常時味方が着いてきてくれるので、戦闘が楽になってます。ターゲット取っている間に攻撃してくれたり、死んでも(向こうに余裕があれば)復活させてくれたりと、至れり尽くせり。

微妙なところ

キャラクリの自由度

キャラクリあるだけで最高なのでケチ付ける意味もないんですが、もうちょっと色々あった方が楽しい気がします。痒い所に手が届かないというか。

  • 見つけられなかっただけかもしれませんが、多分髭の類は全く存在しません。
  • かなり若い見た目以外に選択肢がありません。
  • 体形がもうちょっと種類あっても良いのではないかなぁ。
    • まぁベセスダゲーでもこんなものだし、という気分と、そうは言ってもベセスダも狭いんだよ、という気分と。
  • 傷レイヤーが一つなので、二か所以上の傷をつけることはできません。
    • 傷というか「その他」扱いなので、そばかすがあると傷がない、とか。

成長の不自由

プレイヤーのレベルを上げても各パラメータが常時変更可能なクラスごとに決まっているため、「若干能力値足りなくてこの武器持てないから少しレベル上げて…」みたいなことにはなりません。考える必要が少ないともいえますが、まぁ個人的には微妙。

装備枠

同時に装備できるのは、武器と「致命の一撃性能と魔法性能も決まる防具」の2つ。

どの装備でも確実にパリィが可能になっている一方で、二刀流ができない、盾で防御性能を上げられない、というように「アクション下手だから装備で何とかする」という攻略法が取れなくなってます。非常に困る。

一応代わりに攻撃技が(対応していれば)どの武器でも設定できますが、攻撃技も頻繁に振れるほどMPに余裕がないし、結局バフ盛って殴る方が強かったりするので…

戦闘バランス

特定の敵だけ異常に強い(しかも複数出てくる)、だったり、武器やスキル、クラスの性能が違いすぎる、だったり。

あと、ラスボスがロックオンした際の位置が悪すぎてちょっと残念。エルデの獣と比較できるレベルですが、こちらは負けても2連戦ではないだけマシか。

バックスタブの範囲

どう見ても横方向から発生したり、背中真正面から発動しなかったりでよく分かりませんでした。

モーションによっては「見た目上の後ろ」と「データ上の後ろ」の方向がずれてるのかな?

ストーリー

「俺、この戦争が終わったら彼女と結婚するんだ」*1とかそういう感じの「使い古された展開」としてネタにされるレベルの話が多く、新鮮味が薄いです。

一応マルチエンディングですが、プレイ開始時の想像通りか、「え?なんで?」となるかのいずれかだったので、想像を若干裏切るくらいの展開が見たかったなぁ。

回想部分の操作

Fallout 4ケロッグの記憶とほぼ同じ形式。専用のフィールド内を歩いて*2特定の地点に向かうと、音声が流れます。その間も操作可能ですが、歩く以外のアクションがとれず、先に進めるわけでもないため、本当にできることが何もありません。*3

そしてこれが大量にあります。延々と見せられ、しかも操作しないと先に進まず、さりとて「初見だから一応見ないと…」と思ってしまい…と中々にしんどい。

DLC

正直本編だけで十分。内容が薄い上にただただ面倒なので、私はやる気になりませんでした。

そりゃまぁエンドコンテンツではあるんでしょうが「ボスを無被弾で倒せ」とか「ボスの攻撃をn回連続でジャスト回避」とかは、現代ではちょっと…

*1:これ自体は出てきません。

*2:走れない

*3:一応全スキップは可能

STAR WARS Jedi: Fallen Order感想

Star Warsの皮の中に、フロムっぽい戦闘と、アサクリっぽいパルクールと、TITANFALLのウォールラン*1メトロイドプライムっぽい探索を押し込んだ何か。

クリア+αの時点で20時間程度。正直エルデンリング、AC6よりも難しいと思います。

良い点

綺麗なグラフィックと映画っぽい体験

オープニングの雰囲気はSWの映画に入っていく感じで非常に良いです。

広く、しかも繰り返しの少ないマップ

簡単すぎず、難しすぎない難易度の謎解き

BD

設定でQTEを無効にできる

素晴らしすぎる最高の機能なのでQTEのある全ゲーム導入するべきだと思いました。

微妙な点

評価ポイントが非常に多いんですが、評価できないポイントも非常に多いです。プラスを全部打ち消してる、と言ってもよいかも。

ムービーが飛ばせない

めんどくさいので2周はしません。2周目なら飛ばせるかとも思ったんですが、そんなことはなかったし。ルート分岐があって別エンディングがあるとしても、もういいかな。

なお、NG+がありますが、「能力を引き継いで最初から」ではなく、「衣装を引き継いで最初から」です。 能力はすべて戻ります。

マップ移動全般

特に最近やったフロムゲーと比べてしまうと、圧倒的に残念です。

リニアな体験

折角マップが広いのに、 ほぼ一本道 です。戻る以外に2回通るところもあまり無い*2ので、「マップ機能要る?」というレベル。クリア済みのエリアの未取得アイテムを取りに戻るくらい?

ファストトラベルがない

宇宙船での惑星間移動はメニューでの移動ですが、 惑星内はほぼ全て徒歩移動 です。

ということで、一番奥深くまでたどり着いてボスを倒したら、乗ってきた宇宙船までは来た道を徒歩で戻りましょう。(ショートカットで通りやすくなってたり、敵配置が変わっていたりはありますがほぼ変わらん)

また、収集要素があるので、以下のような場合は当然徒歩です。

  • アイテムを取り逃したので、後から取りに戻る
  • 能力を獲得した後でしか入れないエリアにあるアイテムを取りに行く

一応ショートカットがあることもありますが、いずれにしても、宇宙船を降りた後はどんなに遠くても徒歩で行って徒歩で帰ってくる必要があります。

セーブポイント配置がおかしい

機能的にエルデンリングでの祝福ですが、「なに考えてここにしたんだろうか」みたいな箇所が結構あります。

  • 敵の目の前(メニュー画面を抜けると即攻撃される)
  • 間隔が長すぎる(何連戦するんだよ、的な)
  • 間隔が短すぎる(2部屋隣で戦闘もなし、とか)

ボス戦直後にザコ戦、アスレチック

これ、何が困るかというと「ギリギリでボスを倒せた」達成感の後に、ギリギリの体力のまま雑魚に倒されたりアスレチックで落ちて死ぬ落差で精神にきます。あとボス戦前からやり直しだったはずです。

物理がおかしい場合がある

  • 壁にめり込む
  • 敵が壁をすり抜ける
  • 空中でいきなり速度0になって垂直落下
  • 敵がいきなり垂直上昇
  • 敵がワープ

戦闘

圧倒的にめんどくさい

こちらから攻める手段がよく分からなかったので、強め以上の敵に対しては「パリィでスタミナ削り切ってからフォース消費攻撃」以外の有効打が分かりませんでした。常時エルデンリングのマレニア戦やってる気分。

スタミナゲージが見にくい

要するにSEKIROの体幹ですが、敵の頭の上の体力ゲージの下の細いのゲージなので見にくいです。

ヒット感がない

「まー確かにライトセイバーってエフェクトほぼ無しでスパっといってて手ごたえなさそう」とは思いますが、ゲームとしては駄目でしょ… 当たったのか、防御されたのか、エフェクトがほぼ変わらないのでぱっと見判定できないです。

対多戦闘で有効な手段がない

ザコ戦、対多戦闘になりがちなんですが、あんまり取れる手段がないです。

回避しつつチクチク処理してくしか分からなかった。

使用可能なフォースが少ない

種類ではなく、量とか回数。 通常攻撃、防御、回避以外のアクションはフォースを一定量消費するんですが、そもそも最大値が少ないです(クリア時点でも5,6回分くらい)。回復手段も、自然回復、通常攻撃、最終盤に得られるスキル効果(回復アイテム使用で全回復)のみであり、自然回復上限が異常に少ない(最大でアクション1回分まで)ため、基本通常攻撃を当てて回復する必要があります。

リスクリターン考えると正直フォースのために通常攻撃当てるほどではなく、その結果取れる戦術の幅が狭くなっている印象なので、もっとフォースをガンガン使えるとかなり違うと思うんですが。

有効な遠距離攻撃手段がない

基本しなくてもよくはあるんですが、敵弾をパリィで打ち返す以外にありません。

防御不可攻撃が多すぎる

つかみ以外はせめてパリィさせて。

大型、ボスは基本スーパーアーマーっぽい

確定時以外の攻撃は基本割り込まれるもの。

パリィが弱い

強い敵にはかなりの回数パリィしないと攻撃確定しません。

上記スーパーアーマーと合わせて攻撃確定タイミングが少なすぎる。

まとめ

書いていると戦闘の問題は遊び方間違えていたせい*3な気もしてきましたが、まぁそれがなくてもマップがアレなのでそんなに評価は変わりません。

正直ゲームとしてはくっつける前の各作品、特に同じスタジオのTITANFALL 2がおススメです。 FPSなのでジャンルは違いますが、少なくとも戦闘にストレスはないし、リニアなのでマップの問題もありませんし、ストーリーもギミックも非常に出来が良いです。

*1:開発が一緒なので、他はともかくこれだけは確定だろうと思ってます

*2:一応各惑星の宇宙船降りた直後に若干ある

*3:もっと積極的に回避するべきだったのでは、とか、スローで無理やり隙を作るべきだったのでは、とか

Armored Core VI感想

(1週間前にも8000字書いたのですが、1週間寝かせてから読み直したところあまりにもキモかったので書き直しました。なにやってんだろうか。)

3周でほぼ全実績解除*1+余分に1周した時点で90時間。

10年ぶりの新作だそうですが、個人的には20年ぶりくらい?(NXとLRが主で、4以降はやっていない)

全体

ACと呼ばれるロボットに乗って(?)*2戦う、最近のいわゆる「フロムゲー」の要素を取り入れたアクションゲーム。

戦闘システムの大幅な変更が入った割に、思った以上に操作感がプレイしていたLRの記憶に近く、「これはACですわ」という感じ。(ただしタンクを除く)

その変更されたシステムもリソース管理のゲーム性導入と同時に十二分に爽快感があり、まぁ議論はありそうですが非常に考えられていてすごく良い。

ストーリー的にもまぁACのイメージに近いものでした。ブリーフィングでの背景説明が丁寧だったり、ミッション後に挟まれる会話で話が追いやすくなっているのはかなり良い変更点で、独自用語や固有名詞が多いストーリーでも十分理解できました。(NXでは、何故あの最後なのか当時よく分からなかったし…)

難易度

難しいと言われますが、過去作のNX、LRよりは簡単でした。 ルールと遊び方が分かれば、詰まったときに数回のアセンブルと立ち回りの試行錯誤すればなんとかなるレベル。 NXみたいに燃え上がってハメられることもしないし、LRみたいに腕がもげて絶望的にもならないし、 システム的に強い武器が分かりやすいし、ボスは大抵分かりやすい弱点があるので、こだわりなくクリアするだけならアセンブルもあまり悩む必要がなかったり。

また、死にそうなポイント直前にチェックポイントが来るようにレベルデザインが考えられているので、基本的にエルデンリング同様にリスタートが早く、試行錯誤もやりやすくなってます。

というか全体的にはエルデンリングよりも簡単かも。 まぁERはレベルという救済措置がありますが、ACVIにはレベルがないので、その点で1周目の最終的な難易度はこっちの方が上かな…少なくとも特段難しいということはありません。

あと直近(2023-09-13現在)で難易度調整されているようなので、これからプレイする分にはクリアしやすくなっているんじゃないでしょうか。

ゲーム性の変更

個人的には「ロボ感は減ったり増えたりだがゲームとして面白いのでアリ」という評価。

スタッガーは「なんで今まで全く問題なく飛んだり跳ねたりしていたロボットが、ゲージが溜まりきった瞬間にいきなりよろめいて動かなくなるのか」とは思いましたが、明確にゲーム性が導入されているので全然良い変更だと思いました。ただし、上述したように「システム的に強い武器が分かりやすい」というのはシステムレベルで弱い武器が結構あるのと表裏で、その点に関しては微妙かもしれません。(具体的に言うと、エネルギー武器は軒並み不遇。*3

後は「すべての装備が同時に使える」点。一斉射撃って機械っぽさがいいですよね。

まとめ

「タンクが爆速」「落ちてもミッション失敗にならない」「パーツの廃熱がない」「パーツ数が少ない」とか他にも色々論点あるんですが、戦闘もアセンブルもストーリーも綺麗にまとまっていて、どんなに悪く見積もっても「数年に一本レベル」を下回らない素晴らしい作品。

とりあえず今年の新作ゲームは面白いのが多すぎて「疲れるからもうちょっと分散して」という気分。

*1:全ミッション評価Sだけめんどうなのでやっていない

*2:「乗る」という表現が適切かについては議論の余地があります

*3:ちゃんとダメージ計算するとそうでもないのかもしれませんが、少なくともぱっと見では。

NINJASLAYER : AREA 4643感想

Steamライブラリには「AREA 4643」で登録されてるし、上記埋め込みも「AREA 4643」表記だが、ストアページは「NINJASLAYER: AREA 4643」…

ニンジャスレイヤーの公式ゲーム。ニンジャスレイヤーを知っていないとストーリー意味不明になりそうだが、知っていても結局よく分からなかったし、そもそも無いようなものなのであまり気にしなくていい。

プレイ時間

シューティング下手が1キャラでクリア後、別キャラ触ったりで3時間くらい。

短い気もするが、内容と全4キャラあるのを考えると「プレイ時間/価格的」には全然あり、という感じ。

コントローラ対応について

コントローラをサポートしているらしかったが、私の環境ではほぼ使えない状態だった。アナログスティックは使用できるが、攻撃ボタンを押すと必ず左を向いてしまう。ボタンに役割が二重にアサインされていそうなのだが、キーアサインが変更できないため解消は難しそうだった。

ただまぁ、そもそもキーボードとマウスでやった方が良さそうだと思っていたので、あまり気にはせず先に進んでしまったのだが。

ゲーム内容

「見下ろし型2Dシューティング」というジャンルのはず。

全体的にはクォリティが高い*1が、角の当たり判定の処理が甘いっぽく、弾が壁を貫通してくることがあった気がする。

敵に近づくか弾に近づくことでスコア倍率が変わるっぽく、基本的にはスコア部分でゲーム性強めなのかな、という印象。他の部分でも何か変わっているのかもしれないが、正直よく分からなかった。

ラスボスは完全シューティングになる…のはいいとして、当たり判定がよく分からない上、ボタンワンプッシュで結構動くのでちょい押しでの回避が難しい。クリア時に表示される死亡数によると、ステージトータルだが50回死んだとのこと。うーん下手。

*1:制作が以前プレイしたネコネイビーのデスモフモフだった。

ICEY感想

2Dアクションゲーム。ナレーターがガイドしてくれるので、それに従って攻略してもいいし、無視して毒沼に飛び込んでもいい。

4時間くらいで全実績アンロック。流石に短すぎるし、内容が濃いかというとそうでもないので、オススメできるかというと微妙。セールで50%OFFなら、まぁ。

とりあえず日本語版の声優さんが非常に頑張っているので、それを聞く価値はある。

翻訳も日本語として不自然な部分はほぼなく、完璧と言っていい出来。 *1

戦闘

「よくある2Dアクションゲーム」の枠を出ない。

なお、難易度は恐らくEasyだったと思われる…ゲーム開始時にそれらしい質問をされるが、ハッキリとは示してくれなかった気がする。少なくとも後から確認できないので断言はできない。

  • 弱攻撃、強攻撃があり、それの組み合わせで技が出せる
  • 8方向にダッシュ可能
  • 攻撃の隙をダッシュでキャンセル可能
  • ダッシュは無敵付き。ジャスト回避的なものでカウンターが出せる

微妙に早めなゲームスピードと、派手めなエフェクトに自機も敵も隠れてしまい、今一つなにやってるのか分からなくなりがち。 カウンターも結構判定短い気がするので…意図して出せるとは思えないんだよなぁ。

あとまぁ、技のひとつが体力消費と引き換えに短時間無敵と多段ヒット、広めの判定でかなり強い。 戦闘中でも敵撃破で体力が回復するため、それを振ってれば大体なんとかなるゲームになってしまった。

ストーリー

とりあえず楽屋ネタみたいなものを延々と見せられるのに耐えられない人は、 やるべきではない

それをさておいても、良い部類なのは間違いないんだけれど端々に野暮ったさが残るというか、「良いシナリオ」であるには言葉にできない何かが足りない…恐らくプレイヤーの予想への裏切りではないかと思ってはいる。全体的にそんなに驚きがないので。(謎というかツッコミどころは残るが…正直どうでもいい)

クトゥルフ神話要素もあるが、単語がそれなりに出てくるくらいでそれ以上は特にない(はず)

繰り返しになるが、日本語版の声優さんは頑張っているので、それを聞く価値はある。

*1:気がついたのはテキストのtypoっぽいのが1か所くらいのもので、それも声の方は間違っていなかった。

Insurmountableやった感想

ヘックスタイル*1で表現された山を登っていく登山ゲーム。下山もあるよ!

執筆時点では75%OFFで675円。

全体

v2.0で日本語化済み。現時点でプレイ時間は32時間。675円なら十分「おすすめ」の部類かなぁ…うーん。

基本的に、移動ごとに減っていく各種リソースをランダム配置されたイベントを行うことで補給し、管理するゲーム。イベントは完了時点で消滅する。 「今はやめておいて後から…」みたいなことはできないし、やる意味も薄いので、基本的には「片っ端からイベントマスを踏みつつ山に登って降りる」だけのゲーム…なのだが、それができれば苦労しない。

美麗なグラフィックは雰囲気が良く、リスクリターンを考えて動く必要のあるゲーム性、ランダム性を考慮して戦略的に動く必要のある点、ギリギリなんとかなりそうなリソース管理は面白いが、運要素、マップ生成やグラフィックデザイン、UIでストレスのかかる部分があり、全体的には微妙。プラスも多いが、マイナスも多く、粗削りな印象。

良い点

項目で書きだすと思ったより少ないな…

絶妙なゲームバランス

圧倒的にこれ。

一瞬で追い込まれたり、もう駄目そうでもなんとかなったり、全くリアルタイムではないのにスリル満点なのはまさにローグライク*2と言ってよい。まぁダメなときはどうやっても駄目だったりするが、それもまたローグライクだよね。

最低難易度ではまず死なないが、それでもリソースが尽きてHPが減り始めてもうダメかも、な場面には遭遇できる。

ハードは初回クリアまでに2回死亡。一度は復活できた。ノーミスは難しそうだが、そうでなければクリアはある程度できる。

Insurmountableは未プレイで分からないが、ハードの感触からすると私の適当プレイだと無理そう。

グラフィック

とにかく雰囲気が良い。ゲーム開始直後には、山登り直前の、見たことのない景色を見れる期待のワクワク感みたいなものが実際の1/10くらい得られる(個人の感想です)。

楽しいリソース管理

ゴリゴリ減っていくエネルギー、夜に目を離すと一瞬でなくなる体温、イベントでごっそり減る正気度、ふと気がついたら減っている酸素…

パーマデス

一度キャラが死ぬと、その周では再度使うことはできない(一応ハードでは1回だけ復活が可能だった)。

特にリソースが減っていくストレスがパーマデスによって強化される。しんどいが楽しい。

微妙な点

全体的に、運の要素が強めのゲームバランスなのと、UIに問題がある。

リプレイ性がある

「リプレイ性が高い」ではない。一応全キャラクリアとハードで4週はしたけど、5週目はもういいかな、というレベル。周回前提っぽい作りだが、リプレイ性「がある」以上にはならない。本当に微妙。

移動スピードが遅い

毎回の移動が長いわりに最速にしても遅い。最初は良いのだが、プレイ時間の6割は延々移動アニメーションを眺めるだけになる。周回するゲームシステムになっていることを考えると、あまりにも遅い。

アイテムを持ち越せない

メインのステージ3つと、サブステージが15個くらいなのだが、同じステージはリプレイ不可、アイテムもステージ間で持ち越せない。

各ステージで稼いだ経験値、それで強化した能力だけ持ち越せる。

一応装備は最終的にほぼ全種からコスト上限までの量を持ち込める*3が、どうせ持ち込めるアイテム量に制限があるなら、死のリスク負いつつ低層でアイテムかき集めて難しいステージに挑戦、みたいなパターンの方が合ってそうな気がした。

持ち込める量が持ち歩ける量よりだいぶ少なく、これも結構ストレス。山登りなら装備整えるところもやりたい。

運次第で全く変わる難易度

良い点で述べたのと表裏の関係。そこらのローグライクよりプレイヤースキルでのリカバリーが難しく、いかんともしがたい状況に陥りがち…なのだが、イベントでアタリを引いて打開されたりする。リソース管理の皮をかぶった運ゲー

大自然の前には人間など無力である」ということで、ここはひとつ。

生成されるマップ次第

同じマップ難易度でも直登して一瞬で終わり、だったり、峻険な地形だらけでたどり着ける気がしないまま遭難したり。

特に引き返す必要が出ると難易度が爆上がり。基本的にリソースが得られる可能性のあるのはイベントマスのみであり、当然踏んだ方が有利である。ということで、戻り道は補給のない死への行軍になる。*4大体の場合、下山目標地点がスタート地点の反対側に設定されるので大丈夫なのだが、スタート地点と同じ側になると補給ほぼ無しで降りることになりがち。

引けるアイテム・スキル次第

このゲームは特に必要な時に必要なものを持っていないと死ぬ。この点についてはクラフトである程度なんとかできる科学者は安定する。

さらにレベルアップ時のスキル選択もランダムな3つから選ぶ形式で、状況にマッチしたものを引けると強いが、本当に噛み合わないものを連続で引くと一気に死が近づく。

なお、スキルそれぞれにも結構強弱ある気がする…というか、そもそもリソース全てがかなりギリギリなので、デメリットのあるスキルは基本選べない…

UIが残念

「一時的効果」(バフ/デバフ)の効果時間が見づらい

デフォルトでは「なんらかの一時的効果が発生している状態」を示すアイコンのみが表示される。発生している一時的効果が一つもない場合は何も表示されない。 そのアイコンをクリックすることで、個々の効果の残り時間が表示される仕様。

連続してバフをかけたいようなギリギリのシチュエーションで特に問題で、バフが切れる瞬間を見逃して計算がずれたりする。*5

カメラの操作性が悪い

恐らく意図的に見える場所をキャラクターから見える範囲に制限しようとしており、それはよいのだが、そうではない他の点で残念な部分が見られる。

まず、カメラと地形に当たり判定が存在する。基本的になるべく周囲の情報が見えた方が有利なので最大限引いた状態でプレイしていたが、カメラが地形にあたるたびにズームが変わる。山なので開けた方を見ようとすると当然地形にぶつかるし、山なので地形がデコボコで、動かすたびにズームがガクガク変わる。これなら最初からズームなしか一人称視点の方が良かったのではないかと思う。

また、キャラクターとカメラの間に地形(山頂や小さいピーク)が入り込むと、キャラも視点方向の景色も全て手前の地形に阻まれて見えなくなってしまう。そしてまた山なので当然そういう地形はそこら中にあるので頻発する。

タイルが通行可能かどうか見分けにくい

全体的に、もうちょっと「通れません」と主張してほしい。

基本的に通行不可タイルと通行可能タイルの見分けがつきにくい。特に雪タイルは遠くから見ればただただ白いだけなので全く見分けが付かない。いやまぁ現実もほぼ白銀の世界ではあるんだろうけれども…

さらに、見分けやすいものでも通行不能タイルは「単にガレてる*6」「木の隙間通れそう」という見た目でも当然全く通行不可であり、特に通常タイルで恐ろしい高さの垂直な壁を難なく登っているのを何度も見ているため、「いやお前素手で壁50m以上登れるのに胸の高さの岩は無理なのかよ」と非常にストレスを感じる。そういうものではあるんだけど、見た目って大事だなぁ。

移動目標の順番を変更できない

移動目標に関して可能な操作は以下の二つのみである:

  • 「設定済みの最後の移動目標の後に新規の目標を追加する」
  • 「設定済みの最後の移動目標を削除する」

ということで、例えば「緩やかなポイントを通るルートを選択して山頂に向けて移動している途中で、真横にイベントタイルを見つけた」というシチュエーションが発生した場合、

  1. 今まで設定した全ての移動目標を削除する(5か所なら右クリック5回)
  2. 新規の目標タイル(イベントタイル)をクリック
  3. 1で削除した全ての目標を再度設定しようとする
  4. 今の場所からだと元の目標が稜線の裏に隠れてしまい設定できない
  5. 仕方ないので稜線上の適当な場所を再設定して移動
  6. 登ったところが悪く、移動不可タイルに阻まれて一度降りてからでないと元のルートに戻れない*7

ということになる可能性がある(というかなった)

遠くの地点も移動目標に指定できる

目標地点のマスさえクリックできれば自動で最短ルートを選択してしまうため、マッピングの試行錯誤というゲームの面白さを損なっていると思う。 逆説的に、目標地点がクリックできない場合は試行錯誤が楽しい…のだが、大抵窪地でカメラが荒ぶるし、行ったり来たりになるため前述の他の緒問題で難易度が急上昇する。

まとめ

  • 山登りの雰囲気がよい
  • 程よく死ぬがギリギリ切り抜けられる、絶妙なバランス
  • 周回前提だが一周が長い
  • 運ゲー
  • カメラ、見た目、操作性でイライラするポイントが多い

まぁ暑い夏にやるにはオススメじゃないでしょうか。とりあえず冬にはやりたくない。

*1:hex tile。 hexagon tile。一応。

*2:色々めんどくさくなってしまった単語だが、当ブログでは基本的にNethack、DCSS、変愚あたりを指す

*3:アイテム経験値を貯めてアイテムレベルを上げると持ち込める種類と量が増える

*4:イベントがポップすることもあるようだが、いかんせん数が少ない。少なくとも降りるルート上付近にポップした経験はない。

*5:まぁそんな状況になっている時点で戦略的に失敗していると言えなくもないが、クライミングロープとか結構連続して使いたかったりする。

*6:大き目の石/岩がそこら中に転がっている地形のこと

*7:1の時点で元のルートは消えているので、4で正解のルートを指定できない

Hellblade: Senua's Sacrifice感想

  • 可能な限り寄り道+離席放置含めて約10時間
    • 見落としがあって収集しきれなかった
  • セールで買ったので1000円くらいだったはず?

グラフィックとストーリーは良いが、ゲーム部分がただただ面倒なモノになってしまっていて残念。

pros:

  • 語彙力が失われるレベルのグラフィック
    • 雰囲気、一体感が凄い
  • 比較的良いストーリー
    • 気合が入ってるのは伝わる。
    • 翻訳の質が非常に高い。

cons:

  • 弱いパーマデス。
    • (ネタバレ?を含むので後述)
  • 戦闘が単調になりがち。
    • 上記の通りパーマデスなので、安定を取るのが基本。
  • 道中の移動とパズル、戦闘(つまり全ての操作)が面倒。
  • 低いリプレイ性。
    • 一本道、かつプレイもかなり単調なので、やり直す意味は見いだせない。
    • 取り逃した収集要素2つを取る気が全く起きない。
      • 一応クリア後はチャプターごとにプレイできるが、それにも関わらず全くやる気が起きない。

ストーリー

  • 面白いんではないでしょうか。
    • 面白いが、「非常に面白い」とは言いにくい。
    • 話の筋は分かりにくい。
      • そもそもがそういう話なのでしょうがない部分はある。
  • 翻訳が多分ほぼ完ぺき。
    • 気がついたのは誤変換1か所、typo1か所くらい。
    • 量が多いのに凄い。

移動

  • 距離が長い。
    • ストーリー上の意味が…あんまりなさそう。
  • 速度が遅い。
    • 単に「遅い」というよりは雰囲気のために遅くしていそう。

パズル

  • 模様探し
    • 難易度が非常に低く、単純に面白くない。
    • ほぼ作業。
  • ギミック
    • とりあえず起動すれば大体そのまま進める。
    • 完全に作業。

戦闘関連

正直「戦闘要る?」と言いたいレベルだが、ゲームとしてはこれがないと、面白くない移動と「パズルのような何か」だけが残ってしまう…

  • 脈絡なく湧いてくる敵。
    • 目の前に突然出てきて先制攻撃を受けることが…
      • 文字通り、中空から湧き出てくる。
    • 全て強制戦闘、殲滅以外に選択肢はなさそう。
  • 難易度「自動」
    • あまり自動で調整されている印象は受けなかった。
      • というか、どう調整されるのかも分からないし…
    • 一応戦闘で死ぬことは(ほぼ)なかったので、調整されたのかもしれない。
  • 敵の種類
    • 敵の種類が多くない印象を受ける。
      • 雑魚敵は恐らく6種類?
      • 似たような行動パターンなのでさらに少ない印象になる。
  • ほぼ対複数での戦闘になっている。
    • これは良し悪し両方ある。
      • 対複数なので戦闘中に立ち回りを考える必要がある。
      • 消極戦闘が最適解という印象をブーストさせている。

戦闘システム

  • 被弾を抑えるために回避と防御、弱攻撃主体になり、結果として敵が異常に固い。
    • いわゆる「バレットスポンジ」に近い。弾を当てるゲームではないが。
      • もしかすると難易度調整された結果かもしれない(が、それはプレイヤーには分からない…)
    • 敵の種類が少ないのと合わせて、だらだらした印象を受けた。
  • 積極的にガードしつつカウンター狙いが正攻法のよう。
    • そういうゲームだと理解したのは終盤だった。
    • ジャストガードでカウンターできる。
      • カウンター後は短時間無敵。
      • 攻撃につながるのでダメージを稼げる。
    • 恐らく各種行動をキャンセルしてガードできる。
      • 同様に、キャンセルして回避、さらに、回避後硬直なしで攻撃ができる。
        • 回避→攻撃→キャンセル回避→(以下略)で一部雑魚にハメが可能。
        • ボス等よろけない場合は使えない。
        • 対複数の場合は普通に横から殴られるので使えない。(そしてこのゲームの戦闘はほぼ対複数。)

全体的に初見に厳しい

以下、多少のネタバレを含む。

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